今回は、晩秋~冬場に大活躍する「メタルバイブ・メタルジク」のおすすめの使い方をご紹介します。
メタルは金属の鉄板で出来たようなルアーで、一見すると魚っぽさは全く無いですが、正しい使い方すれば本当によく釣れます。
冬の厳しい時期であっても、貴重な1匹を獲れる力がありますので、是非とも使い方をマスターしたいルアーです。
メタルバイブ・メタルジクの種類
使い方の前に、基本的なメタル種類についてご紹介します。
現在販売されているメタルの大半は、このいずれかの種類に該当します。
鉄板型
バイブレーションのような形をしたメタルバイブのこと。
もっとも多く販売されているのがこの形ですね。
アクションの特徴は、リフトしたり巻いたいりするときにブルブルと波動を発生させて、フォールするときには波動は発生させずにヒラヒラと素早く動きます。
巻いてもシャクっても良い万能型です。
ジク型
細長い楕円形のメタルジクのこと。
個人的に愛用しているのですが、各メーカーさんはあまり取り扱っていません。
そんな中でもノリーズさんのメタルワサビーはとても有名ですね。
アクションの特徴は、リフトしするときは波動も抵抗もなく「スッ」と持ち上がり、フォールするときにはキラキラと回転しながらヒラヒラと動きます。メタルバイブよりもナチュラルなアクションが特徴です。
一つ注意点があって、フォール時に回転しますので何の対策もせずに使用し続けると、とんでもない糸ヨレが発生してしまいます…
使用する際は、スイベルを使用するなどして糸ヨレ対策をすることがおすすめです。
使い方としては、巻いて使うことはあまりなくて、シャクって使うのが良いです。
樹脂型
形はメタルバイブで、素材が樹脂で作られているメタルバイブのこと。
もはやメタル(鉄)ではないですが、動きがメタルバイブに近いので一般的にメタルの仲間に入っているようです。
最近発売され始めたばかりで、わりと新しい形のルアーです。
特徴は、基本メタルバイブと同じで巻いてもシャクっても良い万能型ですが、若干、動きがマイルドになっています。
メタルの特徴
リアクションで食わせられる
メタルはバス釣りのルアーの中でトップクラスに素早く動かすことができて、かつフラッシング効果が高いです。
その特徴を生かして、スレバスやタフコンディションでもリアクション的(反射的)に口を使わせることができます。
イメージ的には、
- バスがルアーに気付く
- ルアーが素早く動いてバスが見失う
- 再びバスがルアーに気付く
- 思わずパクリ
といった具合に、明滅アクションをするとライトリグでは見向きもしなかったバスも本能的に口を使ってきます。
実際、私自身も「魚探でバスを発見したけどライトリグを投げても全然食わせられない…」ってときにメタルを投入した途端にポンポン釣れるという経験を何度もしています。
アクションするときは、バスに見切られないように素早く動かす。
あまりボトムに放置せず、常に動かし続けると良い。
好みのアクションにセッティング変更可能
多くのメタルバイブにはアイ位置が複数あります。
このアイ位置を変更することで、手軽にアクションを変えることができます。
- 一番後ろのアイ(バジングアイ)→「より高く跳ね上げたい」、「スローリトリーブしたい」ときに使用
- 真ん中のアイ(レギュラーアイ)→「通常スピードでリトリーブしたい」、「バランスよく使用したい」ときに使用
- 一番前のアイ(ディープアイ)→「早く同じレンジを引きたい」、「スピーディーに誘いたい」ときに使用
一番メタルバイブが良い動きをするのはレギュラーアイですので、極端に遠投したり特殊な使い方をしない限りはレギュラーアイで使用していれば間違いはありません。
私はボートフィッシングで魚探を使って釣りをするのですがレギュラーアイしか使ってません。
ただ、オカッパリなどで遠投して使用する場合は、ラインが寝てしまってメタルをリフトしにくくなるので、そのような時はバジングアイを使用すると良いですね。
使うシチュエーションに合わせて変更していくことが大切です。
深いレンジを効率よく誘える
フォールスピードが速くてボトムを取ることが簡単なので、テンポよく効率的にボトムを誘えます。
特に10m以上のボトムを誘いたいときは、ライトリグだとフォールに結構時間がかかりますが、メタルならすぐにボトムまでフォールできます。
また、ライトリグよりも波動が強くてフラッシング効果も高いので、広範囲にアピールする力もあります。
ボトム付近を効率的かつ広範囲に誘いたいときに非常に有効ですね。
またフォールが早いのでボートフィッシングで魚探シューティングをする時も非常に使いやすいです。
圧倒的な飛距離
小さくて比重が重く空気抵抗も少ないので、とてもよく飛びます。
飛距離はオカッパリでは大きなアドバンテージになります。
他の釣り人がダウンショットリグ等のライトリグをしている中、みんなが届かないポイントを探ることができます。
ただし遠投しすぎると、ラインが寝てしまってルアーを高くリフトできなくなるので、リフト&フォールのアクションは少しやりにくくなります。
先程も少し触れましたが、このように遠投した時はラインアイの位置をバジングアイに変更すれば、アクションがしやすくなります。
根掛かりが多い
ボトムを探るルアーの宿命ではありますが、シルエットが薄くて細い隙間などにも入りやすいので、やはり根掛かりが多いです…
しかし根掛かりを軽減させる対策がないわけではなくて、↓の対策をすればかなり軽減されます。
- フックはダブルフック必須。(基本、購入時はダブルフック)
- 根掛かり頻発エリアでは、ダブルフックの角度を閉める。
根掛かりを恐れずに攻めていかないとバスを釣ることは難しいので、積極的に攻めていくことが重要です。
そうはいっても「一投目で無くなったりしたら心が折れる…」「ライトリグと比べるとメタルは結構いいお値段がするから無くしたくない…」という方には、最終手段として根掛かり回収機があると安心です。
この根掛かり回収機は結構優秀で、フックはダメになることが多いですがルアー本体の救出率はかなり高いです。
もちろん他のルアーの回収にも使えますので、タックルボックスに忍ばせておくといざという時に活躍するでしょう。
※数回ルアーを救出できれば、簡単に「根掛かり回収機」の元は取れるので、コスパは非常に高いです。
バラしやすい
メタルは小さくて比重が重いので、バスが首を振ると遠心力でバレやすいです。
また、根掛かり防止でダブルフックを使用していることが多いので、掛かりが浅くなりがちというのも、バレやすさに拍車をかけてます。
そんな中でも少しでもバレにくくするには↓が良いです。
- 少しでも刺さりの良いフックに変更。
- フックの傷み具合を確認して小まめに変更。
- ダブルフックの角度を広げる。
先程も述べたようにメタルは根掛かりが多くて、いろいろなストラクチャーに根掛かりします。そのような根掛かりを何度もしていると、どうしてもフック先端が丸くなってしまって刺さりが悪くなりがちです。
冬場の貴重なバイトを取り逃がさないためにも、フックの刺さり具合は頻繁に確認することがとても重要で、刺さりが悪くなったら少し勿体無いと思っても新しいフックに変更することが必要です。
フック交換をケチって冬場の貴重なバスを取り逃がしてしまうのが一番勿体無いですからね。
メタルのおすすめの使い方
リフト&フォール(基本)
着底後、ロッドを縦にあおってルアーをリフトさせて、そのあとフォールさせるアクション。
バスのバイトが出るタイミングは、リフトしきった頂点付近orヒラヒラとしたフォール中のバイトが多いです。
このような時にバイトが出てもアタリを感じることは難しいですが、リフトする時に自動フッキングされるのであまり問題ありません。笑
リフトしたときに「ググッ」とバスの生命感があるのがメタルの醍醐味でして、一気に嬉しさが込み上げてくるので一度知ったらやみつきになります。
リフトする時はロッドを12時くらいの位置まであおり、フォールはラインテンションを完全に抜く。
バスの反応を得られない時は、リフトする方法をアレンジ(2段階でリフトするとかより大きくリフトする など)してみると良い。
ショートリフト&フォール ☆おすすめ☆
「リフト&フォール」よりも小さくテンポよくリフトするアクション。
リフトとフォール回数を増やすことで、バスに見切られにくくなる&リアクションバイトを誘発しやすいです。
使い方のイメージ的には、バスの目の前を何度も通してあげて、イライラさせて食わせるといった感じです。
あまりこのアクションを使っている人はいないので、メタルにスレたバスでも比較的釣れることが多いです。
個人的にもっともおすすめで、今までみんながメタルを使っている中でも独り勝ちできたことがあります。
リフトの幅は20~30㎝程度でOK
とにかくリフトとフォール回数を増やすため、着底した瞬間にリフトさせるとよい。(メタルをバウンドさせるようなイメージ)
スローリトリーブ
誘いたいレンジまでフォールさせた後、ルアーが動くギリギリのスピードでリトリーブするアクション。
あんまり使用する機会はありませんが、広範囲に誘う際に有効です。
時々ボトムやストラクチャーにコンタクトさせると良い。
おすすめ製品
色々なメーカーさんから、様々な製品がリリースされていますが、私が今まで使ってきた中で、おすすめできる製品をご紹介します。
エバーグリーン/リトルマックス
とにかく使い勝手の良いメタルバイブです。
アクションの立ち上がりが抜群に早いのでルアーの操作感が抜群に良いです。
操作感が良いと釣りをしていても飽きにくいですし、落ち葉などがついたときもすぐに分かるので、初心者の方も非常に使いやすいです。
フォールアクションも強すぎず弱すぎずの適度にダートするので、フィールドを選ばず使用可能です。
個人的に一押しでで、これまで色々な良い思いをさせてもらってます。
他のメタルに比べて少しだけ値が張りますが、その分は確かな性能があります。
O.S.P/オーバーライド
世界の並木さんが作ったメタル。
一番の特徴は、なんと言っても木の葉のように激しく動くフォールアクションでして、メタルバイブの中でもトップクラスのアピール力があります。
それでもサイズ感はわりとコンパクトなので、フィールドを選ばずに使用することができます。
アクションの立ち上がりは、リトルマックスほどではないにせよ十分なレベルにあります。
このメタルは「広範囲にフォールで誘いたい」といった時にとても有効です。
ちなみに各種バス釣り大会でも数々の実績があります。
デプス/サーキットバイブ
deps サーキットバイブ 1/4oz #04 メタルケタバス バイブレーション
薄いサーキットボード素材(電子機器の基盤で使われる素材)を活用して作られたメタルバイブです。
「低比重のサーキットボード」と「重量のある鉄」を上手く組み合わせたことで、他の製品とは比較にならない低重心を実現。
この低重心により、超ハイピッチ&超レスポンスなアクションを発生させるだけでなく、糸絡みがしにくく飛距離も出しやすい形状になっています。
「とにかく飛距離を出して使いたい」という方にオススメのメタルバイブです。
ノリーズ/メタルワサビ―
田辺さんが真冬でも通用するルアーとして作り上げた「メタルジク」。
あまり店頭では見かけないメタルジグタイプですが、キラキラと回転しながらもヒラヒラとフォールするアクションはこのルアーでしか出せません。
メタルバイブよりも若干スローにフォールしていきますので、フォールスピードを抑えて食わせたい時やメタルバイブの反応が悪い時に有効です。
使用する時は糸ヨレが発生しやすいのでスイベルは必須となります。
純正フックがトリプルフックなのでいかにも根掛かりしやすそうですが、メタルジグの特性上、根掛かりとても外しやすいので全く使用に問題はありません。
(根掛かりした時、シェイクしてルアーを上下左右に振ると、その勢いでトリプルフックが外れやすくなります。)
あと、feco認定品ということも大会参加者にとって嬉しいですね。
バークレイ/DEX MV
コンパクトなメタルバイブです。
このメタルの一番の特徴は、一部のカラーを除いて税抜500円という「安さ」です。
他のメタルバイブは1000円弱するのに比べ、この製品は約半額ほどになっています。
しかも、値段が安くても性能が落ちるということもありません。
確かにアクションの立ち上がりは、他のメタルと比べると若干劣りますが十分使える範囲だと思います。
このメタルなら、ハードなカバーでも思い切って攻め込むことができます。
「根掛かりを恐れず使いたい」とか「とにかく安いメタルが欲しい」という方にオススメです。
まとめ
メタルは釣れにくい冬場で使用することが多いので、釣れないイメージを持ちがちですが、正しく使えばとてもよく釣れるルアーです。
冬の厳しい時期にバスが釣れると、格別なうれしさがあります。
今回紹介した使い方はあくまで一例になりますので、フィールドやバスのコンディションに合わせて自分なりの使い方を発見してもらえればと思います。
ぜひ使い方をマスターして、冬のバス釣りも楽しんでください(^ ^)
コメントを書く