今回は、ZPIさんのパワードームを購入しましたので、使用レビューを紹介します。
私はエレキ専用レイクによく行きまして、エレキの性能によって釣果が左右される事も多々あります。
エレキのスピードや燃費に不安があると、ポイントを間違えた時に取り返しが付かなくなったり、帰りのバッテリー残量が気になって行きたいポイントに行けなかったりと、せっかくの釣行が不完全燃焼になりかねません。
そんな思いから「エレキの性能を余すことなく最大限発揮したい!」ということで今回導入することにしました。
パワードームとは?
プロペラが回転した時に発生するエアレーションやキャビテーション(以下「気泡」)を、プロペラに巻き込むことを防ぐパーツのことです。
プロペラが気泡を巻き込むと、水を上手く噛めないので推進力が低下してしまいます…
パワードームを装着すると、以下の効果が期待できます。
- プロペラが気泡を巻き込まなくなるので、直進安定性や推進力が向上する。
- プロペラの位置を水面ギリギリまで上げることができるので、シャフトが受ける水の抵抗を軽減できる。
- 他船の引き波や強風がある時に、ボートの姿勢が安定する。
ちなみに、現行のパワードームは2つの種類があって、装着できるエレキが異なっています。
・PD01Fr-A → ミンコタマクサム 80L&D、モーターガイド X3/X5/Xi5
・PD01Fr-B → モーターガイド FWシリーズ、ツアーシリーズ
形がほぼ同じでとても間違えやすいので、購入する際はよく品番を確認する必要があります。
パワードームの正しい取付方法
取り付けには2つコツがあります。
- プロペラの向きとまっすぐ同じ方向に向くように取り付けること。
- プロペラとパワードームの隙間を約3㎝程度(手の平が入るくらい)空けること。
1つ目のコツは当たり前のことなのであまり問題はありませんが、2つ目のコツは意外にできていないことが多いので、注意が必要です。
せっかくの良いパーツでも、正しく取り付けないと効果を発揮できません。
パワードームの効果を検証しました
本当に評判通りの性能があるか気になったので、実際に湖に行って効果を検証してきました。
スピードの比較
個人的に一番気になるのは「スピード」。
パワードームの有無でそれぞれスピードを測って比べてみました。
全く同じ条件で比較するため、以下のように検証しました。
- エレキ(モーターガイドX3 55lb)を5段階にセット
- パワードーム無しで走行しスピードを計測
- 計測後、パワードームを装着
- パワードーム有で走行しスピードを計測
パワードーム無のスピード
GPS計測で3.2km。
(スピードは魚探画面の左上に表示されています)
特別に風が強いということもなかったので、まぁ体感的にはいつものスピードと言った感じです。
パワードーム有のスピード
GPS計測で3.3km。
!?
パワードーム無しで計測した時と比べて急に風が吹き始めたということもなく、ほぼ同条件で計測したのですが、ほとんどスピード差が出ていない…
両者の結果
なんと、0.1kmだけパワードーム有の方が速いという結果。
思ったより目立ったスピード差はなく、体感的なスピードもほとんど変わらないという結果になりました。
ただ、テストして感じたのは、パワードーム有の方が最高速まで達するまでの時間が明らかに早かったです。
これはやはりパワードームが気泡の巻き込みを防いでくれているので、効率的にプロペラが水を噛んでいたからと考えられます。
効率的にプロペラが水を噛んでいれば、最高速はあまり差がなくても、燃費の面ではかなりメリットはありそうです。
ただ、今更なのですが、パワードームを装着した際にプロペラの位置を水面ギリギリまで上げていれば、シャフトの水の抵抗が減ってもっとスピード差が出ていたかもしれません…泣
ちなみにスピードを速くしたいという方はこちもご参考にどうぞ。
使用感の比較
次は使用感の比較です。
こればっかりは数値では比べられないので、体感での検証となります。
実際に数日間使ってみて一番強く感じたのは、評判の通り、引き波や強風が吹いた時にボートの安定感が増したことです。
今までは大きな遊覧船やエンジン船が通った時、引き波で恐怖を感じるくらい揺れてましたが(特にローボートの時)、パワードームを装着したらだいぶ揺れが収まりました。
この効果はかなり大きいと思います。何より安心・安全に釣りができるのが一番ですからね。
気になる点
致命的な問題点はありませんが、若干気になる点がありましたのでご紹介します。
エレキペダルの操作感が重くなった
パワードームはプロペラの形に沿うようにして多少湾曲しています。
その湾曲している部分がエレキを左右に方向転換する時に水の抵抗を受けてしまうので、ペダルの操作感が若干重たくなりました。
また、パワードーム自体も鉄で出来ていて結構自重があるので、その重さもペダルの操作感を重くしている要因になっています。
ただし、ペダル操作が重くなるといっても極端に重たくなるわけではなくて、しっかり体重を掛けなければ操作できないことはもちろんありません。
ペダル操作は足で行うもので、多少操作感が重くなっても疲労に繋がることも特にはないので、慣れれば問題ない範囲と言えそうです。
マウントへのセッティングがやりにくくなった
マウントにエレキをセッティングする時、パワードームがマウントに干渉するので、エレキとマウントを直線的にセットしにくくなってエレキが装着しにくくなりました。
また、装着する時にパワードームがマウントに干渉するのですが、パワードームは鉄製のしっかりした物なのでマウントが削れるように傷つくことが何度かありました…
私自身、最初はセッティングに手間取ってエレキを落水させそうなことも時々ありましたが、数回セッティングしているうちにコツを掴んでスムーズにセットできるようになったので、慣れれば気にならないレベルだと思います。
マウントへのセッティングは朝イチに一度だけ行うものなので、その時さえ慎重に行えば問題ありません。
まとめ
若干気になる点はあるものの、総合的に見れば費用対効果は高いので、購入して満足しています。
特に、エレキの性能をフルに発揮しなければならない「エレキ専用レイク」では、かなり役立つアイテムだと思います。
個人的に一番気に入ったのはボートの安定感が増したことでして、安全に釣りができるのは一番のメリットです。
万が一落水事故なんてあったら釣りを楽しむどころではなくなります。
耐久性についてはまだなんとも言えませんが、しっかりした作りの物なのでよほどのことが無い限り壊れる事は無さそうです。
今後も使い込んでいきたいと思います(^ ^)
コメントを書く